最近話題の5Gの概要をつかむためにブルーバックスの『5G 大容量・低遅延・他接続のしくみ』を読んだ。
通信の領域は基本的なことしかわかっていなかったので、携帯電話の黎明期から今日の5Gに至るまでの歴史的な技術の変遷が書かれている本書は為になった。例えば、電波に音声を乗せて送るって具体的にどうやっているの?といった疑問や、高周波・低周波どちらがどういう目的に使えるの?などの基本的なことから、LTE、4Gとかって結局何だったのなど幅広く理解できた。
また、5Gの特性として低遅延・他接続が切り開くのは大量のIoTデバイスがある未来だと著者は述べており、巷で話されている将来像を非常に分かりやすく思い描くことができた。特に直進性の問題から、5G基地局の設置場所として街路樹や信号機などが議論されていたという内容は、近い将来を思い描くうえで重要な観点になりそうである。
全体を通して非常に分かりやすく書かれているので、今話題の5Gを概要レベルで理解するためには非常に良い一冊だった。