「GE 巨人の復活」を読んだ

「GE 巨人の復活」を読んだ。素晴らしい本であった。


GEがデジタルトランスフォーメーションという標語を掲げて、近年事業を行っていることは何となく聞いたことがあった。
正直に言うと、せいぜい経営層が時代の流れに合わせて流行り言葉を並べているだけだろう、と思っていた。

この本を読んで、GEは本気でシリコンバレー流の仕事を行っているのだと分かった。
例えば、全従業員30万人にたいしてリーンスタートアップの手法を学ばせたり、ソフトウェアを内製に切り替える、シリコンバレーのエンジニアをスカウトしてくる、待遇を変える、人事評価手法を変える、失敗を許すカルチャーに変える、などなどドラスティックに企業文化を変えているのが驚きであった。

やはり以下にあるようにトップの強い意志が会社をここまで変えたのであろう。

“企業を形作っているのは、そこで働く人である。そして人を動かすのは、突き詰めれば「人の熱意」しかあり得ない。トップの熱意がなければ、戦略も文化も変わることはない。”

恐らくこの本は著者からの、日本の製造業の経営層へのメッセージであるのだと思う。
日本の製造業が復活するためには、従順にシリコンバレー方式の仕事へ転換する必要があり、もはやそこで失敗するとGEのような転換を上手く果たした企業に置いて行かれることになるだろう。

シグナル&ノイズ

ビッグデータが完全にバズワードになっている昨今、大量のデータを集めるだけでなく、本当に重要な何かをデータから見つけ出すことがとても重要であると言われている。
本書はまさに、そのような大量のノイズから何かを示すシグナルを見つけ出すことを書いている。

内容は多岐にわたっており、気象予報、経済、チェス、ポーカー、地震予測、テロ予測などなど興味深い。

特に、テロ予測などは、類書でもあまり見ない分析であり、未知の未知を考慮することが重要だと筆者は解く。9.11が今までで一番ひどいテロだったと考えると、これ以上のテロが起こらないように思えてしまう。
しかし、テロの規模と発生頻度はベキ乗則に従っており、100万人規模のテロが起こる可能性は捨てきれない。

結局のところ、人間は見たいものを見てしまう傾向があるため、何かのパターンを見いだすためには過剰適応をしていないかなど常に注意深くモデルを作ることが重要である。

Science Fiction Prototyping

少し前に読んだ本。

インテルにはSFにアイデアを得て、新たな製品開発に活かす部署があるらしい。
これだけの余力と、一種の遊び的な部分がある企業に日本企業が勝つのは厳しいだろうなというのが感想。

Rubyプログラマを一段深い次元に連れ込む一冊 “Working With Unix Processes”

 
Working With Unix Processes という本を読みました。

この本はUnixのプロセスやシステムコールがどのような機能をするのかということをRubyを使ってみていくというものです。
Rubyの前提知識はほとんどいらないので、Web系プログラマが一段深いレベルに落ちるために役に立つと思います。

達人出版会から翻訳版が出るそうですが、何と3,360円(税込)!?
ここはKindle版洋書(現在933円)をオススメします。
IT技術者なら恐らく一つはKindleが使用できるデバイスを持っていると思いますし、量も少なめなので読破できて洋書を読めたという経験を得るのにうってつけだと思います。
少なくともTOEICとかの勉強の100倍は面白いですし、コードが読めれば流れも十分追えるでしょう。

The Golden Ticket: P, NP, and the Search for the Impossible


P, NP問題についての分かりやすい解説書。特にP=NPだと証明された世界の予想が書かれていて夢のようである。
著者は計算理論の基礎のマイケルジプサー先生の弟子らしい。自分が生きてるうちにこの問題の決着は見られないだろうと言うほどこの問題の難しさを物語っている。

エンジニアとしての生き方 IT技術者たちよ、世界へ出よう!

エンジニアとしての生き方  IT技術者たちよ、世界へ出よう! (インプレス選書)

エンジニアとしての生き方  IT技術者たちよ、世界へ出よう! (インプレス選書)

副題でもある「IT技術者たちよ、世界へ出よう!」というのは、常々自分が理想として考えていることでもある。

そういった意味で、新年の自戒を込めて読んでみようと思ったが、結論から言ってとてもいい刺激を受けたと思う。

そしてこのブログ記事を書こうと思ったのも、もちろん本書の影響を受けてである。

自分がエンジニアとしていかに生きて行くべきかと考えたときに、著者は世界へ出る準備をすることを勧める。

もはや数多くの人達が述べていることだが、「これまでの常識であった「(日本の)一流大学に入って一部上場の大企業に就職さえすれば一生安心」という考えが時代遅れであることを強く認識した上で、もっと幅広く視野を持って、自分の活躍する場を求めること」が大事である。

その上で必要となるのは柔軟な頭と、英語力であると筆者は述べる。

いまは、日本企業は終身雇用・年功序列に支えられてきたが、これからの時代はそう簡単にいかないのは多くの人が考えている通りであろう。

例えばインドのインフォシスの例が載っていたが、今後はまさに「インドのことを「単に値段が安いだけの外注先」と見下していると痛い目にあう」だろう。

日本の企業が本気で国際競争力を高めたいのならば、もっと自由に人を解雇できるようにしなければならないと著者は述べる。

私としても、人材の流動性は高めるべきだと思うし、今働いている会社に後何年いるかということも分からない。ましてや定年まで働いている姿などもちろん想像できない。

また、仕事を選ぶ際にも、「頼まれなくても自分から喜んで残業するほど楽しい仕事か」どうかで選ぶべき、という基準を著者は述べている。

これはなかなか見つけるのが難しいが、この一年はそれを見極めることに使えればと思う。

著者が薦める本

頭の体操 BEST

頭の体操 BEST

頭の体操BEST 2

頭の体操BEST 2

これは小学校の時に昔の版だが読みあさった。久々に解いてみようかな?

エンジニア30歳定年説(これが正しかったら入社したばかりだが、わたしは後数年で定年だw)のバカらしさが分かるらしいので読む。

古典力学の形成―ニュートンからラグランジュへ

古典力学の形成―ニュートンからラグランジュへ

暇があれば

いろんな人が勧めているので気になっていたが読もう。